2012年4月1日、米英合同の発掘調査チームが
2011年8月に北極圏のスバーシバル諸島の永久凍土層から
ほぼ完全な骨格の新種アシカを発見し、その研究成果を
英紙ネイチャー(電子版)に発表した。
発見された新種アシカは8000年前に生息していたと見られている。
大きな特徴は7つある頚椎がいずれもキリンのように長く発達していた
という点だ。
「北極の海のキリン」という意味のエナリギラッファ・アルクティクス
と名づけられた。
発掘調査チームを指揮する
モーニンスタンド大学、シッコフ・タマータ教授は
「首の長さが体の半分を占めるクビナガアシカだ。
その体型は中生代の海生爬虫類クビナガリュウを彷彿とさせ、
その生態も似ていただろう。収斂進化の好例ともいえるね」
と話す。
このクビナガアシカ、関係者のあいだでは
ネス湖の「ネッシー」ではないかという話題で持ちきりだ。
ネッシーは数多くある目撃証言から
海生爬虫類クビナガリュウであると想像されているが
ネス湖の地域は約11000万年前まで氷河に覆われており、
ネス湖ができたのは氷河が溶けた後になる。
6500万年前、白亜紀末に絶滅したとされるクビナガリュウが
ネス湖で生き残っているとは考えにくい。
しかし
8000年前に生息したクビナガアシカが
目撃されているネッシーで
ネス湖に今でも生きているという可能性は否定できない。
シッコフ教授率いる研究チームは
ネス湖の生態調査にも今後、乗り出して
ネッシー発見に本腰だ。