「トリケラトプス 」
全長9m、体重は8トンの巨体を支える力強い四肢、
目の上に伸びる長大なツノと後頭部には分厚い大盾のようなフリルを
もつという頑強な体躯をもつ恐竜である。
同時期、同地域に生息した暴君竜ティラノサウルス
とは宿敵という
イメージが色濃くあり、
ティラノサウルスとともに恐竜時代の終焉の時を生きた恐竜だ。
化石もよく発見されているためか、よく研究もされており、
ご存じのようによく知られた恐竜のひとつでもある。
しかしトリケラトプスには長い間物議をかもしていた
ひとつの大きな謎があった。
それが「前足の姿勢」である!
恐竜の仲間は
哺乳類や鳥類のように足は体に対して垂直に伸びている
直立歩行型である。
当然ながら恐竜の仲間であるトリケラトプスも
体に対して足が垂直に伸びるということになる。
トリケラトプスの骨格を組み立てる上で、後足はそれに当てはまるのだが、
前足に関しては直立状態で前足の骨を組み立てると
前足の関節がどうやら脱臼してしまうことがわかったらしい。
そのため
トリケラトプスの前足は爬虫類のように
前足の肘を横に張り出して「這い歩き」するような
姿勢であっただろうという復元になったのだ!
ところが・・・。
これには大きな矛盾点があった!
それが「トリケラトプスが残した足跡化石」だ!
トリケラトプスの前足が横へ張り出した状態なら、
左右の足跡の間隔は広くなるはずである。
しかし
実際の足跡化石を見てみると、
左右の間隔は胴体の幅と変わらなく狭かったという。
つまり、
前足が胴体から横へ張り出していたなら、
胴体の幅より、足跡の左右の間隔が広くなるはずであり、
ここで矛盾するというわけである。
そこで最新の研究では
体から横に張り出した前足の姿勢を
そのままにして脇を閉めるようにする。
「腕立て伏せ」から
「小さく前へならえ」のポーズにすると思えばいいだろう。
この姿勢によって
左右の足の幅は縮まり、
発見された足跡化石と合致するという!
その際、足の甲は外側へ斜め前に向くことになる。
これは鰭脚類のアシカや木を登る動物にみられる特徴だが、
トリケラトプスのもっとも力強い親指(第1指)は前方に向く形となり、
力強く前から後ろへ蹴ることは十分に発揮できる。
話変わって
トリケラトプスの姿勢をやってみました。
人間がやると重心が前へいってしまうのか、腕にたいへんな負荷がかかりますね。
筋トレにいいかもです。脇を閉めるのを忘れずに(^O^b