マッコウクジラ
学名(Physeter macrocephalus)
狩りをする捕食動物では世界最大の体躯を誇り、
海の世界での頂点捕食者として一角の占めるマッコウクジラ。
浜辺に打ち上げられたマッコウクジラの
胃の内容物を調べると深海性のサメやイカなどがよく発見されるらしい。
どうやら、
シャチ
やホホジロザメ
といった強力な捕食者の競合を避けるため、
狩場はもっぱら「深海」に求めているようだが、
マッコウクジラの皮膚には数多くの傷跡をよくつけられている。
その傷跡は
北半球の海のマッコウクジラは「吸盤の跡」が見られ、
南半球の海のマッコウクジラは「引っ掻き傷」がよく見られるという
違いがあるのだという!
これはどういうことなのか・・・。
マッコウクジラに傷を負わせた者が北洋と南洋で違うというわけだが、
おそらく北洋でマッコウクジラで傷を負わせたのはダイオウイカ
であろう!
ダイオウイカは今まで発見されたもっとも大きな個体は全長17,5m。
体重はおよそ1トンという地球上で最大の無脊椎動物。
細長い触腕には吸盤に鋭利なリング状の刃物を備えており、
これでマッコウクジラの皮膚に吸盤状の傷をつけたものと思われる。
そして南洋では・・・。
ダイオウホウズキイカ
という巨大イカが生息している。
全長12~14m。
2007年、捕獲された未成熟個体は腕の長さを含めない外套膜だけで250cm、
重さ450kgにも達しており、成長すれば、腕を含めて全長20mにもなるの
ではないかといわれ、ダイオウイカを凌ぐとも囁かれている巨大イカだ!
回転式の大きな鉤爪がある。
これでマッコウクジラから身を守り、マッコウクジラの体に引っ掻き傷を
付けているというわけだ。
しかしながら、深海という深く暗い世界で繰り広げられる
マッコウクジラと巨大イカのバトルを見たものは
未だ誰もいない。