1995年~2009年にかけてカナダ・アルバータ州に
露出する7000万年前の地層から
ダチョウ恐竜として知られるオルニトミモサウルス類の
オルニトミムス という恐竜が3体発見され、研究成果が発表されたようだ!
北海道大学プレスリリース(2012/10/26)
http://www.hokudai.ac.jp/news/121026_pr_museum.pdf
この発見、研究成果はなんでも、鳥の翼の起源の解明につながる
発見なのだという!
発見された個体は全長1,5mの生後1歳未満とみられる幼体と
全長3,4mの少なくとも5歳くらいの成長期を過ぎたばかりの個体と見られ、
そして最後は
もっとも体の大きな全長3,6m。10歳と見られる個体だ。
いずれの個体も体に羽毛の痕跡が残っており、
羽毛の生えた恐竜の発見はおもに中国で知られるが、
今回は北アメリカで初の羽毛恐竜発見となる!
↑今回の発見によるオルニトミムスの新しい復元図
ここでの大きな発見は
3,6mの大きな個体のオルニトミムスの腕に乳頭突起があることなのだ。
これは羽毛のなかでも、羽軸のある風切り羽が腕に生えていた証拠なのだ!
つまり、
成長したオルニトミムスは翼をもっていたということになる。
翼をもつ恐竜は
オヴィラプトロサウルス類、ドロマエオサウルス類、トロオドン類といった
鳥類に近いマニラプトル類に知られ、それらに限られていたが、
それらより、鳥類に遠縁で原始的なオルニトミムスにも翼があることが
わかり、
鳥類の翼の起源はさらに遡るという発見なのだ!
現在の鳥類は生後1~2週間ほどの生まれて間もなく、
羽軸のある羽が腕に生え、翼をもつが、
翼を持つもっとも原始的なオルニトミムスは
生後1年以上経たないと羽軸のある羽は生えた翼をもつことは
なかったようだ。
このことから、
鳥の翼はもともと飛翔するものではなく、
求愛などのディスプレイ、あるいは卵を翼で覆い抱卵するといった
繁殖行動のために、大きな効果を発揮したと思われ、
羽毛恐竜の子孫繁栄に大いに寄与したのかもしれない。